第6章 特許業務法人(第37条―第55条)/弁理士法


(平成十二年四月二十六日法律第49号)

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最終改正:平成一四年四月一七日法律第25号


  弁理士法(大正十年法律第100号)の全部を改正する。


   第6章 特許業務法人

(設立)
第37条  弁理士は、この章の定めるところにより、特許業務法人を設立することができる。

(名称)
第38条  特許業務法人は、その名称中に特許業務法人という文字を使用しなければならない。

(社員の資格)
第39条  特許業務法人の社員は、弁理士でなければならない。
 次に掲げる者は、社員となることができない。
 第32条の規定により業務の停止の処分を受け、当該業務の停止の期間を経過しない者
 第54条の規定により特許業務法人が解散又は業務の停止を命ぜられた場合において、その処分の日以前三十日内にその社員であった者でその処分の日から三年(業務の停止を命ぜられた場合にあっては、当該業務の停止の期間)を経過しないもの

(業務の範囲)
第40条  特許業務法人は、第4条第1項の業務を行うほか、定款で定めるところにより、同条第2項及び第3項の業務の全部又は一部を行うことができる。

第41条  前条に規定するもののほか、特許業務法人は、第5条から第6条の2までの規定により弁理士が処理することができる事務を当該特許業務法人の社員又は使用人である弁理士(第6条の2に規定する事務に関しては、特定侵害訴訟代理業務の付記を受けた弁理士に限る。以下「社員等」という。)に行わせる事務の委託を受けることができる。この場合において、当該特許業務法人は、委託者に、当該特許業務法人の社員等のうちからその補佐人又は訴訟代理人を選任させなければならない。

(登記)
第42条  特許業務法人は、政令で定めるところにより、登記をしなければならない。
 前項の規定により登記しなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもって第三者に対抗することができない。

(設立の手続)
第43条  特許業務法人を設立するには、その社員になろうとする弁理士が、共同して定款を定めなければならない。
 定款には、少なくとも次に掲げる事項を記載しなければならない。
 目的 
 名称 
 事務所の所在地
 社員の氏名及び住所
 社員の出資に関する事項
 業務の執行に関する事項

(成立の時期)
第44条  特許業務法人は、その主たる事務所の所在地において設立の登記をすることによって成立する。

(成立の届出)
第45条  特許業務法人は、成立したときは、成立の日から二週間以内に、登記簿の謄本及び定款を添えて、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。

(業務を執行する権限)
第46条  特許業務法人の社員は、すべて業務を執行する権利を有し、義務を負う。

(定款の変更)
第47条  特許業務法人は、定款を変更したときは、変更の日から二週間以内に、変更に係る事項を経済産業大臣に届け出なければならない。

(特定の事件についての業務の制限)
第48条  特許業務法人は、次の各号のいずれかに該当する事件については、その業務を行ってはならない。ただし、第3号に規定する事件については、受任している事件の依頼者が同意した場合は、この限りでない。
 相手方の協議を受けて賛助し、又はその依頼を承諾した事件
 相手方の協議を受けた事件で、その協議の程度及び方法が信頼関係に基づくと認められるもの
 受任している事件の相手方からの依頼による他の事件
 第3項各号に掲げる事件として特許業務法人の社員の半数以上の者が関与してはならない事件
 特許業務法人の社員等は、前項各号に掲げる事件については、自己又は第三者のためにその業務を行ってはならない。
 特許業務法人の社員等は、当該特許業務法人が行う業務であって、次の各号のいずれかに該当する事件に係るものには関与してはならない。
 社員等が当該特許業務法人の社員等となる前に相手方の協議を受けて賛助し、又はその依頼を承諾した事件
 社員等が当該特許業務法人の社員等となる前に相手方の協議を受けた事件で、その協議の程度及び方法が信頼関係に基づくと認められるもの
 社員等が公務員として職務上取り扱った事件
 社員等が仲裁手続により仲裁人として取り扱った事件
 社員等が当該特許業務法人の社員等となる前に他の特許業務法人の社員等としてその業務に従事していた期間内に、その特許業務法人が相手方の協議を受けて賛助し、又はその依頼を承諾した事件
 社員等が当該特許業務法人の社員等となる前に他の特許業務法人の社員等としてその業務に従事していた期間内に、その特許業務法人が相手方の協議を受けた事件で、その協議の程度及び方法が信頼関係に基づくと認められるもの

(業務の執行方法)
第49条  特許業務法人は、弁理士でない者にその業務を行わせてはならない。

(弁理士の義務に関する規定の準用)
第50条  第29条の規定は、特許業務法人について準用する。

(法定脱退)
第51条  特許業務法人の社員は、次に掲げる理由によって脱退する。
 弁理士の登録の抹消
 定款に定める理由の発生
 総社員の同意
 除名

(解散)
第52条  特許業務法人は、次に掲げる理由によって解散する。
 定款に定める理由の発生
 総社員の同意
 他の特許業務法人との合併
 破産 
 解散を命じる裁判
 第54条の規定による解散の命令
 特許業務法人は、前項の規定による場合のほか、社員が一人になり、そのなった日から引き続き六月間その社員が二人以上にならなかった場合においても、その六月を経過した時に解散する。
 特許業務法人は、第1項第3号及び第6号の事由以外の事由により解散したときは、解散の日から二週間以内に、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。

(合併)
第53条  特許業務法人は、総社員の同意があるときは、他の特許業務法人と合併することができる。
 合併は、合併後存続する特許業務法人又は合併によって成立した特許業務法人が、その主たる事務所の所在地において登記することによって、その効力を生ずる。
 特許業務法人は、合併したときは、合併の日から二週間以内に、登記簿の謄本(合併によって設立した特許業務法人にあっては、登記簿の謄本及び定款)を添えて、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。

(違法行為等についての処分)
第54条  経済産業大臣は、特許業務法人がこの法律若しくはこの法律に基づく命令に違反し、又は運営が著しく不当と認められるときは、その特許業務法人に対し、戒告し、若しくは二年以内の期間を定めて業務の全部若しくは一部の停止を命じ、又は解散を命ずることができる。
 第33条、第34条及び第36条の規定は、前項の処分について準用する。
 第1項の規定は、同項の規定により特許業務法人を処分する場合において、当該特許業務法人の社員等につき第32条に該当する事実があるときは、その社員等である弁理士に対し、懲戒の処分を併せて行うことを妨げるものと解してはならない。

(民法の準用等)
第55条  民法(明治二十九年法律第89号)第50条、第55条及び第81条から第83条まで並びに非訟事件手続法(明治三十一年法律第14号)第35条第2項、第36条、第126条第1項、第134条から第135条ノ五まで、第135条ノ八、第136条から第137条まで、第138条及び第138条ノ三の規定は、特許業務法人について準用する。
 商法(明治三十二年法律第48号)第32条、第33条及び第34条から第36条までの規定は特許業務法人の帳簿その他の書類について、同法第58条及び第59条の規定は特許業務法人について、それぞれ準用する。この場合において、同法第33条第1項中「記載又ハ記録スル」とあるのは「記載スル」と、同条第3項及び第4項中「貸借対照表ガ書面ヲ以テ作ラレタルトキ」とあるのは「貸借対照表」と、同法第34条中「記載又ハ記録スベキ」とあるのは「記載スベキ」と、同法第58条及び第59条第1項中「株主」とあるのは「社員」と読み替えるものとする。
 商法第68条、第69条及び第72条から第75条までの規定は、特許業務法人の内部の関係について準用する。
 商法第76条から第83条までの規定は、特許業務法人の外部の関係について準用する。
 商法第84条、第86条第1項及び第2項(除名及び代表権の喪失に関する部分に限る。)並びに第87条から第93条までの規定は、特許業務法人の社員の脱退について準用する。
 商法第100条、第103条から第106条まで及び第109条から第111条までの規定は、特許業務法人の合併について準用する。
 商法第116条から第119条まで、第120条から第122条まで、第124条第1項及び第2項、第125条、第126条、第128条、第129条、第130条第1項及び第4項、第131条から第133条まで、第134条ノ二から第136条まで、第138条並びに第143条から第145条までの規定は、特許業務法人の清算について準用する。この場合において、同法第117条第2項及び第122条中「第94条第4号又ハ第6号」とあるのは、「弁理士法第52条第1項第5号若ハ第6号又ハ第2項」と読み替えるものとする。
 商法第167条の規定は、特許業務法人の定款について準用する。
 破産法(大正十一年法律第71号)第127条の規定の適用については、特許業務法人は、合名会社とみなす。

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