第1目 構造検定の方法(第256条―第271条)/特定計量器検定検査規則


(平成五年十月二十六日通商産業省令第70号)

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最終改正:平成一五年二月三日経済産業省令第9号


 計量法(平成四年法律第51号)第3章第4節、第5章第1節から第3節まで、第6章第2節、第151条から第154条まで、第160条、第161条及び第167条並びに附則第20条の規定に基づき、並びにこれらの規定及び計量法施行令(平成五年政令第329号)第7条の規定を実施するため、 特定計量器検定検査規則を次のように制定する。


      第1目 構造検定の方法

(アルカリ溶出試験)
第256条  ガラス製温度計の材料に使用するガラスが第220条第2項の規定に適合するかどうかの試験は、次に掲げる方法により行う。
 試料 ガラス片を鉄製又はめのう製の乳鉢により粉砕したガラス粉末(目の開きが〇・四ミリメートルの標準網ふるいを通り、〇・三ミリメートルのものを通らないものに限る。)であって、温度十五度の下において濃度が九十九体積百分率の酒精の水溶液で三回洗浄し、温度百五度において乾燥したものを二・五グラム使用する。
 試験装置 次の図の規格による石英ガラス又はパイレックス級ガラスで作った還流冷却器付きフラスコを使用する。
 試験方法 蒸りゅう水を五分間以上沸騰させた後、直ちに五十立方センチメートルだけ試料とともにフラスコに入れ、これを沸騰している水の中にフラスコの内容液の部分が没入するように入れ、還流冷却をしつつ、一時間保ち、その後、直ちにフラスコの内容液の部分が没入するようにフラスコを流水に入れ、内容液を常温まで冷却し、その内容液を、フェノールフタレンの混合率が〇・二パーセントのアルコール溶液を指示薬として、一立方メートル中に十モルの量の塩酸の水溶液で滴定する。
 算出方法 塩酸消費量を立方センチメートルで表した値に〇・三一を乗じて得たミリグラムで表した酸化ナトリウムの相当量をアルカリ溶出量とする。
 第1項のアルカリ溶出試験は、ガラス製温度計の球部、棒部若しくは、二重管を有するものにあっては、毛細管部のガラス又はそれと同一の材質を有する部分のガラスについて行う。

(最高温度試験)
第257条  温度三百度を超える目盛線があるガラス製温度計が第224条第3項の規定に適合するかどうかの試験は、二時間以上その計ることができる最高の温度に近い温度(最高の温度より低い温度に限る。)に保って行う。

(ガラス製温度計(ガラス製体温計を除く。)の零点示度変化量試験)
第258条  ガラス製温度計(ガラス製体温計を除く。)が第228条の規定に適合するかどうかの試験は、五分間試験槽中でそのガラス製温度計が計ることができる最高の温度に近い温度に保った後、徐々に、周囲温度より二十度高い温度又は五十度のいずれか低い方の温度まで冷却してから零度の目盛線における器差試験を行ったときの器差と、再び二十四時間そのガラス製温度計が計ることができる最高の温度に近い温度に保った後、先と同一の方法で、徐々に、周囲温度より二十度高い温度又は五十度のいずれか低い方の温度まで冷却してから零度の目盛線における器差試験を行ったときの器差との差を零点示度変化量とする。
 前項の試験は、零度の目盛線がないガラス製温度計については、その計ることができる最低の温度を表す目盛線を零度の目盛線とみなして行う。
 第1項の試験において、空気中で自然にガラス製温度計を冷却する場合は、零度の目盛線における器差試験は、一時間以内に行わなければならない。
 第1項の試験は、必要がないと認めるときは、省略することができる。

(ガラス製体温計の零点示度変化量試験)
第259条  ガラス製体温計が第238条の規定に適合するかどうかの試験は、次に掲げる方法により行う。
 試験用ガラス製温度計 当該試験は、試験をするガラス製体温計に使用されている材料と同一の材料を使用して、四百度の温度に耐え得るものであって、零下三度から三度までの範囲の温度を表す目盛線が目盛られ、目量が〇・〇二度、〇・〇五度又は〇・一度、目幅が棒状のものにあっては一・〇ミリメートル以上、二重管のものにあっては〇・七ミリメートル以上のガラス製温度計を作り、これを使用して行う。
 試験用ガラス製温度計の性能 当該試験に使用するガラス製温度計は、そのガラス製温度計を三百五十度の温度に五分間保った後五十度まで冷却してから零度の目盛線における器差試験を行ったときの器差と、その直後、再び三百五十度の温度に二十四時間保った後五十度まで冷却してから零度の目盛線における器差試験を行ったときの器差との差が〇・一五度以下のものでなければならない。この場合において、当該ガラス製温度計の三百五十度からの冷却は、十度毎時から十五度毎時の割合で行う。
 試験方法 前号に規定する試験用ガラス製温度計により、そのガラス製温度計を一週間常温に放置した後、零度の目盛線における器差試験を行ったときの器差と、百度の温度に三十分間保った後、空気中で冷却し、十五分以内に零度の目盛線における器差試験を行ったときの器差との差を零点示度変化量とする。この場合において、冷却中その球部はほかのものと接触させてはならない。

(周囲温度試験)
第260条  抵抗体温計が第243条の規定に適合するかどうかの試験は、任意の一の温度において、十度及び四十度の周囲温度における実測値の器差試験を行い、その差を算出し、この値を周囲温度の変化による実測値の変化量とする。この場合において、周囲温度は、プラスマイナス二度の誤差を許容される。

(応答特性試験)
第261条  抵抗体温計が第244条の規定に適合するかどうかの試験は、室温に保たれている抵抗体温計の測温部を、室温より十度以上高い一定の温度に保たれている試験槽に、測温部の保護管の外径の二十倍の長さ又は五センチメートルのいずれか短い方の長さに相当する深さまで沈めて行う。

(高温放置試験)
第262条  抵抗体温計(測温部が分離できるものに限る。)が第245条の規定に適合するかどうかの試験は、測温部を周囲温度八十度に百時間又は五十五度に三百時間保った後に、三十六度から三十八度までの任意の一の温度における実測値の器差試験により行う。

(保存温度試験)
第263条  抵抗体温計が第246条の規定に適合するかどうかの試験は、抵抗体温計を零下二十二度以上零下十八度以下の周囲温度に二十四時間放置した後、五十八度から六十二度までの周囲温度に二十四時間放置し、その後、その抵抗体温計が計ることができる温度の範囲内の任意の一の温度における実測値の器差試験を行い、試験前とほぼ等しい温度におけるその抵抗体温計の実測値の器差との差を算出し、この値を保存温度試験における実測値の変化量とする。

(保存湿度試験)
第264条  抵抗体温計が第247条の規定に適合するかどうかの試験は、抵抗体温計を常湿で常温から常温より約四度高い周囲温度までの範囲の任意の一の温度に四時間保った後、常温で九十一湿度百分率から九十五湿度百分率までの湿度中に四十八時間以上放置し、その後、その抵抗体温計が計ることができる温度の範囲内の任意の一の温度における実測値の器差試験を行い、試験前のほぼ等しい温度における実測値の器差との差を算出し、この値を保存湿度試験における実測値の変化量とする。ただし、この試験において常温とは、二十度から三十二度までの範囲の温度とする。

(熱衝撃試験)
第265条  抵抗体温計が第248条の規定に適合するかどうかの試験は、抵抗体温計を零下七度から零下三度までの温度にした後、四十八度から五十二度までの温度にする操作を五回行い、その後、当該抵抗体温計が計ることができる温度の範囲内の任意の一の温度における実測値の器差試験を行い、試験前のほぼ等しい温度における実測値の器差との差を算出し、この値を熱衝撃試験における実測値の変化量とする。

(防浸試験)
第266条  抵抗体温計が第249条の規定に適合するかどうかの試験は、次に掲げる方法により行う。
 試験液 防浸試験に使用する試験液は、生理食塩水又は九・五グラム毎リットルの塩化ナトリウムの水溶液とする。
 試験方法 防浸試験は、当該試験前にその抵抗体温計の実測値の器差試験を行った後、次項に規定する温度の試験液中に次項に規定する時間の間、順次第3項又は第4項の深さにその抵抗体温計を沈め、その後実測値の器差試験を行い、さらに、その抵抗体温計を空気中に十四日間放置し、再度実測値の器差試験を行う。この場合において、実測値の器差試験は、その抵抗体温計の表示する温度の最大値及び最小値に近い温度において、それぞれ二回以上行い、算出された器差を平均した値をそれぞれの温度における器差とする。
 実測値の変化量の算出 実測値の変化量は、当該試験後のそれぞれの温度における器差から試験前の器差を減じて算出し、この値を実測値の変化量とする。
 前項の試験は、抵抗体温計を順次四十八度から五十二度までの温度の液中に一時間、十八度から二十二度までの温度の液中に一時間、四十八度から五十二度までの温度の液中に二十四時間、十八度から二十二度までの液中に二十四時間沈めて行う。
 第1項及び第2項の試験は、測温部が分離できない抵抗体温計(一部防浸型を除く。)にあっては抵抗体温計を、測温部が分離できるものにあっては測温部を水面下十五センチメートルの位置に沈めて行う。
 第1項及び第2項の試験は、一部防浸型の抵抗体温計にあっては、測温部の先端を水面下五センチメートルの位置に沈めて行う。

(機械的衝撃試験)
第267条  抵抗体温計が第250条の規定に適合するかどうかの試験は、硬い土台の上に設置された厚みが五十ミリメートル以上の樫材板の上に七十五センチメートルの高さから抵抗体温計を落下開始姿勢を三回変えて落下させた後、その抵抗体温計が計ることができる温度の範囲内の任意の一の温度における実測値の器差試験を行い、試験前のほぼ等しい温度における実測値の器差との差を算出し、この値を機械的衝撃試験における実測値の変化量とする。ただし、この試験においては、測温部が分離できるもののうち、外部電源で動作するものにあっては、測温部についてのみを落下させて行い、その他のものにあっては、測温部をその抵抗体温計本体に接続した状態で行う。

(耐電圧試験)
第268条  抵抗体温計が第251条の規定に適合するかどうかの試験は、生理食塩水又は九・五グラム毎リットルの塩化ナトリウムの水溶液中に、人体に接触する長さ又は五十ミリメートルのいずれか長い方の長さに相当する深さまで測温部を沈め、その測温部と溶液中の接点との間に九ボルトから十一ボルトまでの任意の一の直流電圧を加えた後、実測値の器差試験を三十六度から三十八度までの任意の一の温度において行う。

(洗浄消毒試験)
第269条  抵抗体温計が第252条の規定に適合するかどうかの試験は、その抵抗体温計の使用説明書の指示に従い、二十回洗浄及び消毒をした後、実測値の器差試験を約三十七度の温度において行う。

(消費電力量試験)
第270条  抵抗体温計が第253条の規定に適合するかどうかの試験は、次に掲げる方法により行う。
 試験槽及び試験条件 試験槽は、よくかくはんされ、かつ、約三十七度の温度に保たれている一リットルの水の入ったものを使用し、その抵抗体温計の感温素子に供給する電流のために生じる感温素子の発熱により消費される電力が五ミリワット以下の条件で行う。
 試験方法 その抵抗体温計の測温部を第1号に定める試験槽に測温部の保護管の外径の二十倍又は五センチメートルのいずれか短い方の長さに相当する深さまで沈め、定電流装置等によりその抵抗体温計の感温素子に供給する電流を三回変化させて、それぞれの電流における感温素子の両端間の電圧値及び抵抗値を測定する。
 感温素子の発熱により消費される電力の算出 それぞれの電流に対応する感温素子の発熱により消費される電力は、第2号の試験で測定されたそれぞれの電流における電圧値及び供給した電流値を掛け合わせることにより算出する。
 測温部の温度の算出 それぞれの電流に対応するその測温部の温度は、第2号の試験でそれぞれの電流において測定された抵抗値よりその感温素子固有の抵抗と温度の特性式又は特性表から算出する。
 測温部の温度上昇量の算出 感温素子の発熱により生じるその測温部の温度上昇量は、第3号及び第4号で算出した感温素子に供給した電流に対応した電力及び温度の関係を示す一次式以上の実験式を求め、この式にその抵抗体温計に使用される電流値及びその電流における感温素子の抵抗値から算出される電力を代入して算出した温度から試験槽の温度を減じて算出する。
 抵抗体温計の感温素子に供給される電流値と温度三十七度における感温素子の抵抗値から算出される電力の値により抵抗体温計の感温素子が十分間の発熱により消費する電力量を算出し、この値を測温部の比熱と質量から算出した測温部の熱容量で除した値が〇・〇一度以下の場合は、この試験は、省略することができる。

(型式外検定の方法)
第271条  型式承認表示を付していないガラス製温度計の検定については、この目に規定する構造検定の方法のうち第257条及び第258条の規定以外の規定は、必要がないと認めるときは、省略することができる。

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第1目 構造検定の方法(第256条―第271条)/特定計量器検定検査規則